「Webデザイナーになりたいんだけど、正社員と派遣社員、実際のところどっちが良いんだろう?」
「派遣デザイナーだと使えないと言われたりしないかな…」
このように、あなたは悩んでいませんか?
そこで本記事では、「正社員Webデザイナー vs 派遣Webデザイナーのどっちがおすすめなのか」「派遣デザイナーは使えないは本当なのか」について、その結論と理由を解説します。
KEI
これを書いている私は、現在フリーランスWebデザイナーとして活動しています。
デザイナーと並行して転職支援の仕事をしていたり、過去には正社員Webデザイナーとして働いていた経験もあるので、「正社員と派遣、実際どっちが良いの?」については、普通の人よりかなり詳しい立場です。
今回は「Webデザイナーを目指す未経験向け」に書いていますが、既にWebデザイナーとして働いていて、今後のキャリアに悩んでいる方にとっても参考になる内容だと思います。
KEI
5分ほどで読めますので、よければ続きをどうぞ。
目次
そもそも正社員と派遣社員の違いは?
KEI
まずは正社員と派遣社員の違いについて、簡単に説明しておきます。
正社員と派遣社員は「正規雇用かどうか」「長期雇用が前提かどうか」の違い
- 正社員:正規雇用であり、長期雇用が前提
- 派遣社員:非正規雇用であり、長期雇用は前提でない
上記の通り、「正規雇用であるか」と「長期雇用が前提であるか」が、正社員と派遣社員の大きな違いです。
派遣社員は「常用型派遣」と「登録型派遣」に分かれる
さらに言うと、派遣社員は「常用型派遣」と「登録型派遣」に分かれます。
KEI
違いは次の通りです。
- 常用型派遣:派遣会社に社員として雇用され、長期雇用が前提となる
- 登録型派遣:派遣先が見つかった時だけ雇用される
常用型派遣は長期雇用が前提
常用型派遣は、派遣会社に「社員」として雇用されます。派遣会社に社員として雇用され、派遣会社の社員として、各派遣先で働くこととなります。
ですので、派遣社員といえども、正確にいえば派遣会社の社員であり、長期雇用が前提です。
KEI
ですから常用型派遣の場合は、「正社員に近いような保証」を受けることが可能です。
登録型派遣は長期雇用が前提ではない
一方の登録型派遣の場合、必要になった時だけ雇用されるので、常用型派遣とは異なり、長期雇用は前提となっていません。
一般的にイメージする派遣はこちらの登録型派遣ですね。
KEI
長期雇用が前提ではないので、正社員のような手厚い保証はありません。
KEI
このように、派遣社員と一言で言っても、正確には「常用型派遣」と「登録型派遣」で実態は異なることが実情です。
派遣Webデザイナーはどう?正社員Webデザイナーとの比較
ここからは「正社員と派遣社員でなにが違うの?」に答えるべく、以下5つの観点で、正社員Webデザイナーと派遣Webデザイナーの違いを比較します。
- 収入面
- 働き方
- 人間関係
- 安定性
- 必要スキル
1. 収入・待遇
収入面で言えば、どちらもそこまで大きく変わりません。
Webデザイナー全体の平均年収は347万円
まず、正社員・派遣を区別しない「Webデザイナー全体」の平均年収は”347万円”となっています。
転職サイト「doda」が調査したレポートによると、Webデザイナーの平均年収は「347万円」となっています。
引用:平均年収 doda
正社員と派遣社員、それぞれの年収は?
次に「正社員」の平均年収ですが、概ね上記のような「年収300万円台」に位置することが多いですね。
KEI
世の中の正社員求人を見ても、年収300万円台が多いです。
一方で「派遣社員」の場合、東京や大阪の派遣Webデザイナーの場合、時給で1,600円〜2,100円くらいの案件が多いです。
KEI
仮に時給1,800円として22日勤務で計算すると、だいたい年収300〜350万円くらいとなります。
このように、Webデザイナーの場合は、正社員も派遣社員も、年収は約300万円台と、そこまで大差ありません。
派遣でも正社員と近い年収を実現できる理由
その理由の一つは、Webデザイナーは「専門職」だからです。
専門職全体で言えることですが、専門職の場合、事務など「専門職以外」より、時給相場が高い傾向が強いです。
KEI
ですから、派遣社員であっても、Webデザイナーの場合は、正社員に負けない待遇を実現することができます。
2. 働き方
次に「働き方」ですが、働き方は「派遣社員」の方が融通が利くケースが多いですね。
なぜなら、責任ある仕事や残業は「正社員」に任されることが一般的であり、仕事量も正社員の方が多くなるからです。
派遣社員は責任も仕事量も少ない
これはイメージしやすいと思いますが、派遣社員は正社員以上の責任を負うこともないですし、仕事量も正社員より少ないです。
そのため、正社員だと断れない残業も、派遣社員ならそこまで気にすることなく、自分の予定を優先させることもできます。
KEI
これは正社員にはない、派遣社員の特権だと思います。
正社員は給料に「固定残業代」が含まれていることも=残業を振られやすい
加えて正社員の場合、月額給料に「固定残業代」が含まれていることも多いです。
固定残業というのは「残業せずとも支払われる残業代」です。「残業20時間分の●●●●●円を給与として支払う」というものですね。仮に20時間の固定残業が付いている場合、20時間残業をせずとも、20時間分の残業代をもらうことができます。
このような固定残業制を利用している会社は最近多いです。ですので、こういった企業で残業が生じる場合は、派遣ではなく、固定残業代のある「正社員」に仕事が振られることが大半なんですよね。
時給制の派遣社員には、固定残業代のようなものは存在しません。ですから、正社員のように残業を押し付けられることもなく、自分の予定を優先させやすいです。
KEI
もちろん全ての会社が上記の通りではないことも事実です。ですが、派遣社員と正社員の特徴や傾向からも、派遣社員の方が働きやすさはあると思います。
3. 人間関係
「人間関係の悩みの少なさ」も、派遣社員に軍配が上がりますね。
正社員の場合、長期雇用が前提ですから、嫌な人や合わない人が同じ職場にいても、一定以上の付き合いは続けていかないといけません。
KEI
正社員の場合、良好な人間関係を長期的に築いていかない限り、仕事がやりづらくなるからです。
一方で派遣社員の場合、そもそも派遣先が所属先ではなく、所属先はあくまで派遣会社です。ですから、派遣先の上司や同僚に変に気を使う必要はないんですよね。
もちろん、仕事を進める以上、一定水準の人間関係構築は必要ですよ。ですが正社員と異なり、上司の裁量一つで、その後のキャリアが決まるわけでもないです。
KEI
そう考えると、派遣社員の方が、人間関係の悩みは少ないと思いますよ。
4. 安定性
安定性は当然ながら「正社員」の方が優位です。
正社員は長期雇用が前提ですが、特に「登録型派遣」の場合、長期雇用は前提ではなく、派遣先がない間は給料も出ません。
派遣先がない場合、半年や1年間など暮らす貯金があれば良いですが、
お金に余裕がなく、日々の生活だけでやっと…。
上記のような状態の場合、登録型派遣の働き方は精神的にきついかなと思います。
KEI
常に派遣先を探し続ける必要があり、立ち止まれないからです。
一方、
多少働かない期間が出ても、夫や妻の収入もあるから生活に困らない。
貯金が1年分あるから大丈夫!
そういう方の場合、登録型派遣でも、生活自体は安定して働くことができますよ。
KEI
この辺りは貯金・資産がどの程度あるかや、配偶者の収入状況によってリスク度合いは異なりますね。
5. 必要スキル
必要スキルは「派遣社員の方が若干緩め」という印象です。
ですから、未経験からWebデザイナーを目指す場合は、正社員よりは、派遣社員の方が就職しやすいですね。
もちろん、派遣社員に「一定以上のスキル」を求める企業も存在します。
KEI
ですので、極論ケースバイケースですが、全体的には「派遣」の方が、求められるスキルの基準が少し低いかなというイメージです。
迷うなら正社員のWebデザイナーがおすすめ
ここまで違いを述べてきて、「派遣Webデザイナーって結構良さそう」と感じたかもしれませんが、それでも私は、迷うなら「正社員」をおすすめします。
なぜなら、正社員の方が得られるメリットが大きく、将来の選択肢も増えるからです。
長く働くことを考えた場合、正社員の方がやっぱり優位
正社員と派遣社員はそこまで給料は変わらないと伝えましたが、10年20年と長く働くことを考えた場合、正社員の方が年収の伸びは大きいですし、そもそも10年20年と派遣で働き続けられるかはわかりません。
特に登録型派遣の場合、派遣先が見つからなければ収入は途絶えます。
KEI
収入がなくなることの不安を日々感じながら働くより、正社員の安定性の元、スキルアップしていく方が、リスクなく、精神衛生上も良い状態で居られると思いますよ。
日本は正社員に優しい国
加えて、日本は正社員にはとにかく優しい国です。日本の正社員は法律で守られているからです。
海外だと簡単に解雇もできますが、日本では正社員を簡単に解雇できないような法律になっています。
KEI
このように、日本の正社員は守られているんですよね。
正社員Webデザイナーとして働きながらでも、副業等を通じて自身のスキルアップはしていけます。
KEI
ですので、迷うくらいだったら、無難に正社員が良いと私は思います。
「派遣Webデザイナーはやめとけ」は間違い!派遣Webデザイナーを目指した方が良い人とは?
一方で、あえて「派遣Webデザイナー」を目指した方が良い方もいます。
それは、派遣としてスキル・経験を積み、近い将来「フリーランス独立したい方」です。
派遣社員は責任が少なく、スキルアップに専念しやすい点がメリット
派遣社員の良いところは、正社員のように面倒な責任を負うことなく、自身のスキルアップに邁進できることです。
派遣会社の利点である「派遣先がたくさんあること」を生かして、自身が身につけたいスキルの仕事にチャレンジすることも、派遣社員ならできます。
一定期間スキルを積んで独立するなら、長期雇用は必要では無くなりますし、派遣最大のデメリットである安定性も不要です。
KEI
実際に私の周囲でも、独立前提で派遣として経験を積んでいる人は何人もいますよ。
このように、「スキルを身につけ、スキルで安定を作っていく」、そういう働き方をしていきたいなら、敢えて「派遣」という道を選ぶことも悪くないと思います。
KEI
「日本の終身雇用はもう崩壊したので、正社員の長期雇用に価値はない」、そう捉えることも一つの視点だと思います。
「派遣デザイナーは使えない」と言われる?【派遣でも評価されるデザイナーはたくさんいる】
派遣デザイナーは使えないと言われ、キャリアの道が狭くなったりしないかな…
…と、派遣デザイナーを目指そうとは思うものの、不安に感じてしまっている方もいます。
ですが結論、派遣デザイナーであっても、職場で評価され、スキルや実績を積み、幸福度高く働いている方もたくさんいますよ。
前述通り、派遣デザイナーは正社員のように責任を負うことなく、自身のスキルアップや経験を積んでいくことができます。もちろんその間は給料も出ますので、生活ができなくなる心配もありません。
KEI
ですから、「派遣デザイナーは使えないんじゃないか?」と、不安に感じることはありませんよ。
正社員、派遣社員としてWebデザイナーを目指す方法
- 正社員Webデザイナーを目指す方法
- 派遣社員Webデザイナーを目指す方法
KEI
ここからは上記2つのルートを目指す際のステップを解説します。
1. 正社員Webデザイナーを目指す方法
- Webデザインスキルを習得する
- Webデザイナーに強い転職エージェントを利用する
まず正社員を目指す場合は、上記2つのステップでOKです。
Webデザインスキルを習得する方法
既にWebデザイン経験があるならこのステップは飛ばしてください。あなたがWebデザイン未経験であれば、まずはスキルを身につけましょう。
スキルの習得方法は大きく2つあり、「独学」か「Webデザインスクール」です。
おすすめはWebデザインスクールで学習すること
中でもおすすめは「Webデザインスクール」です。なぜならスクールの方が、短期間で、高い確率で、正しいスキルを習得できるからです。
独学でもできないことはないですが、時間は相応にかかりますし、挫折もしやすく、正しいスキルではなく我流のスキルになりがちです。
KEI
ですので、独学はあまりおすすめしません。
スクールはお金がかかるデメリットはあるもの、最近は安くて良質なWebデザインスクールもあります。
そういったスクールを使えば、未経験からでも2〜3ヶ月短期集中で学習すれば、実践的なWebデザインスキルは習得できますよ。
参考までに、未経験の方におすすめなWebデザインスクールは「現役WebデザイナーがおすすめするWebデザインスクール7選比較【評判がいい】」でまとめています。
この記事で紹介しているスクールで短期集中で学習すれば、未経験からでも正社員のWebデザイナーになれますよ。
現役WebデザイナーがおすすめするWebデザインスクール7選比較
現役WebデザイナーがおすすめするWebデザインスクール6選比較【評判がいい】
スキルをつけたら、Webデザイナーに強い転職エージェントして就職・転職
スクールでスキルをつけたら、次はWebデザイナーに強い転職エージェントに登録し、求人紹介してもらいましょう。
特に未経験の方の場合、「未経験OK」のWebデザイナー求人を持っているエージェントに登録すると良いですね。
KEI
そうすれば、Webデザイナーへ就職・転職しやすくなります。
Webデザイナー向け転職エージェント
参考までに、Webデザイナー向け転職エージェントは次の通りです。
- ワークポート【Webデザイナー向け/経歴に自信がない人にも親身。おすすめ】
- リクルートエージェント【Webデザイナー向け/業界大手】
上記の通りです。
いずれも無料で登録・利用でき、Webデザイナー向けのエージェントです。
Webデザイナーとして良い企業へ就職・転職できるエージェントなので、正社員Webデザイナーを目指すなら、トライしてみることをおすすめします。
参考Webデザイナー転職で本当におすすめな転職エージェント9選【徹底比較】
2. 派遣社員Webデザイナーを目指す方法
一方で派遣を目指す場合のステップは次の通りです。
- Webデザインスキルを習得する
- Webデザイナーに強い派遣会社を利用する
派遣の場合もWebデザインは事前学習することがおすすめ
派遣の場合、スキルがなくてもチャレンジできる仕事はありますが、Webデザインスキルを事前に学習した方が、よりスムーズに求人紹介を受けることができます。
ですので、派遣社員を目指す場合も、前述した「現役WebデザイナーがおすすめするWebデザインスクール7社比較【評判がいい】」で紹介しているスクールを利用し、短期集中で学習しておくと良いですね。
Webデザイナー向け派遣会社
- type IT派遣【Webデザイナーやクリエイター向けの派遣会社。Webデザイナー求人に強い。経験年数1〜3年以上ある経験者向け】
- パーソルクロステクノロジー【Webデザイナー求人が豊富。取引社数は4,300社以上、60%以上の派遣スタッフがリモートワークを実施】
Webデザイナー向けのおすすめ派遣会社は2つで、type IT派遣とパーソルクロステクノロジーです。
type IT派遣はWebデザイナーに強い代表的な派遣サービス【優良なWebデザイナー求人あり】
type IT派遣は、Webデザイナーに強い派遣会社です。
KEI
ある程度の経験があれば、優良なWebデザイナー求人紹介を受けられるでしょう。
パーソルクロステクノロジーは無料登録必須【経験が不足していてもチャンスあり】
パーソルクロステクノロジーは、十分なスキルがなくても、Webデザイナー求人紹介を受けられる可能性もあります。
KEI
派遣社員の道を少しでも検討したい場合、スキル学習の前から、パーソルクロステクノロジーには無料登録しておくことがおすすめです。
派遣デザイナーにおすすめな派遣会社は「Webデザイナーにおすすめな派遣会社5選【現役Webデザイナー厳選】」でもまとめています。こちらも参考にしてみてください。
人気記事Webデザイナーにおすすめな派遣会社5選【現役Webデザイナー厳選】
なお、派遣デザイナーを目指すより具体的なステップは「未経験から派遣Webデザイナーになるための完全マップ」でまとめているので、こちらもぜひチェックしてみてください。
関連記事未経験から派遣Webデザイナーになるための完全マップ
まとめ
述べてきた通り、正社員と派遣社員、どちらもメリット・デメリットは存在します。
だからこそ、あなたが将来どうなりたいかで、キャリアを選択することをおすすめします。
安定性を重視するなら正社員の方が良いですし、逆に安定性は不要、スキルアップに専念したいなら派遣社員という選択もありだと思います。
ただ、最後にお伝えしたいことは、どんな道であれ、最終的には「スキル」を身につければ、どの企業や人からも必要とされ、安定した人生・キャリアを送っていけるということです。
だからこそ、自分が心地よく、スキルアップできる環境や正社員、派遣どちらなのかを考えることが良いと思いますよ。
KEI
もし一人で考えてわからなければ、転職エージェントや派遣会社のコンサルタントに相談し、アドバイスをもらうこともおすすめです。あなたが今まだ見えていない可能性も、きっと見つかるはずですよ!
今回紹介したWebデザイナー向け転職エージェント
- ワークポート【Webデザイナー向け/経歴に自信がない人にも親身。おすすめ】
- リクルートエージェント【Webデザイナー向け/業界大手】
今回紹介したWebデザイナー向け派遣会社
- type IT派遣【Webデザイナー求人に強い。経験年数1〜3年以上の実務経験者向け。満足度96.5%】
- パーソルクロステクノロジー【Webデザイナー向け派遣会社。Webデザイナー求人が豊富。取引社数は4,300社以上、60%以上の派遣スタッフがリモートワークを実施】
人気記事現役WebデザイナーがおすすめするWebデザインスクール7社比較【評判がいい】
人気記事Webデザイナーにおすすめな派遣会社5選【現役Webデザイナー厳選】