「Webデザイナーになりたいんだけど、Webデザイナーに資格は必要なのかな?」
「Webデザイナーに役立つ資格にはどんなものがあるだろう?」
本記事では上記の疑問に答えていきます。
結論から言うと、Webデザイナーになるために資格は必要ありません。これは確信を持って言えます。
なぜなら、Webデザイナーには資格を取るより「大事なこと」があるからです。詳細は本記事で解説します。
KEI
私は現在フリーランスのWebデザイナーとして活動しています。
転職関連の事業も行っており、Webデザイナーの採用支援も多く行ってきました。その中で、IT企業やWeb企業からどのようなWebデザイナーが求められているか、そのリアルをこの目で見てきました。
そのような経験をもとに、Webデザイナーに資格は必要ない理由や、他にやるべきことについて解説します。本記事を読めば、市場価値が高く、仕事に困らないWebデザイナーになる上で必要なことがわかりますよ。
目次
Webデザイナーに資格は必要ない理由
- Webデザイナーは資格がなくてもできる仕事だから
- Webデザイナーは資格よりもスキルが重視されるから
結論、理由は上記2つです。
それぞれ解説しますね!
1. Webデザイナーは資格がなくてもできる仕事だから
一つ目は「Webデザイナーの仕事自体が、資格がなくてもできる仕事だから」です。
つまり、資格がなかったとしても、Webデザイナーとして仕事をするには全く困らないんですよね。
資格の必要性を考える上で知っておくべきこととして、世の中には大きく「2つ」の仕事があります。
- 資格がないとできない仕事
- 資格がなくてもできる仕事
この2つです。このどちらかによって、資格の必要性は当然ながら変わります。
例:資格がないとできない仕事とは?
例えば、以下の仕事は「資格がないとできない仕事」です。
・弁護士
・税理士
・行政書士
・司法書士
・公認会計士
・医師
・歯科医師
上記のように、弁護士や医師などの仕事は「資格がないとできない仕事」です。
こういった仕事をする場合には、資格は必要です。ないと仕事にならないからですね。
Webデザイナーは資格がなくても就職できるし、独立もできる
一方でWebデザイナーのような「資格がなくてもできる仕事」の場合、資格を取る必要はないです。
なぜなら、Webデザイナーとして就職や転職する際に資格は不要ですし、個人で案件を受注する際も資格は必要ないからです。
私自身もフリーランスとして仕事をしていますが、Webデザインの資格は持っていません。それでも、案件を受注する際に困ったことはないですね。
このように、Webデザイナーは仕事柄、資格がなくても困らない仕事です。だからこそ、Webデザイナーに資格は必要ないです。

2. Webデザイナーは資格よりもスキルが重視されるから
もう一つの理由は、Webデザイナーは「資格」よりも「スキル」が重視される仕事だからです。
これは私自身が多くのWeb企業の転職・採用支援をしてきた中で見てきた確固たる事実です。
企業の経営者や人事責任者が求めるWebデザイナーとは?
私は仕事柄、これまで多くのWeb企業の経営者や人事責任者とお会いしてきました。
その経験からの事実をお伝えすると「資格を持っているWebデザイナーが欲しい」とオーダーをもらったことは一度もありません。
なぜ資格の要望が出ないかというと、資格とスキルは比例しないからですね。
世の中には資格を持っていてもスキルがない人はたくさんいます。逆に、資格を持っていなくても優秀な人もたくさんいます。
この事実を、多くの企業は知っているんですよね。ですから「資格保有者が欲しい」というオーダーは、Webデザイナーでは聞いたことがないですね。
一方で「経験のあるWebデザイナーが欲しい」といったオーダーや「優秀なデザイナーが欲しい」というように、スキルあるWebデザイナーを欲する声は本当に多く聞いてきました。
もちろん、これが「資格が必要な仕事」であれば、企業からのオーダーは変わりますよ。例えば「建築設計」の仕事であれば、木造領域であれば二級建築士の資格が必要ですし、鉄筋コンクリート領域であれば一級建築士の資格が必要です。これらの職種の採用では、企業からも「資格」の話が真っ先に出てきます。
ただ前述通り、Webデザイナーは資格がなくてもできる仕事であり、スキルこそ重視される仕事です。
この事実が全てです。ですから、Webデザイナーには資格は必要はなく、むしろなくても全く問題ありません。
Webデザイナーが資格を取るメリットはある?【一部あり】
結論、一部はあります。
特に「未経験の方」に当てはまりますが、未経験の場合、Webデザイナーに関する資格を持っておくと、以下のようなメリットがあります。
- スキルの証明ができる
- 意欲を伝えることができる
こちらもそれぞれ解説しますね。
1. スキルの証明ができる
Webデザイナー未経験の方が一番苦労するポイントは「自分自身がどの程度のスキルを持っているか、相手に理解してもらうこと」です。
この「スキルの証明」の際に、資格が役立つ場面があります。
スキルを証明する代表的な方法とは?
結論「ポートフォリオ」です。ポートフォリオを準備することが、企業に対してスキルを証明する代表的な方法です。
ポートフォリオとは、これまで作ってきたWebサイトなどの「制作実績」をまとめたものです。実際にどんなものを作ってきたかこそが、Webデザイナーのスキルを図る一番の指標なんですよね。
一方でWebデザイン実務未経験の場合、ポートフォリオ自体がなかったり、あっても不十分なケースがあります。
そういった際に、ポートフォリオ+αとして「資格」をアピールすることも可能です。
ただ前述通り、資格を評価する企業自体はそこまで多くないことが事実です。企業からすれば「資格を取っていることは良いんだけど、それであなたは何ができるの?」という問いが常にあるからです。
なので「資格があると、一部の企業はスキルを評価してくれる可能性がある」くらいのメリットは確かにあります。
2. 意欲を伝えることができる
もう一つは、未経験の場合は「意欲」をアピールする手段になることです。
例えば、経験がなくても「事前にWebデザインについてこんなことを勉強してきました!」という熱量や意欲を評価してもらうことです。資格の勉強をしておけば、企業によっては意欲自体を評価し、ポテンシャルで採用してくれるケースがあります。
例えば20代前半など若い方であれば、この方法でも採用してくれる可能性があります。なので若い方であれば、資格を取っておくと、役立つ場面があるかもしれません。
一方で、20代後半や30代の年齢になってくると、意欲だけで採用してくれる企業は減ることが事実です。「あなたは何ができるの?」に対して、きっちり答えるスキルが重要となってきます。
なのでこちらの場合も、20代前半など若い人が「意欲」を伝える手段としてなら、資格を学ぶことはメリットにはなるかなという感じですね。
このように、Webデザインの資格は「取っておけば得することはあるかもしれない」くらいの立ち位置です。明確に就職や転職が有利になることは残念ながらありません。
だからこそ、限りある時間を何に使うのかを、冷静に考える必要がありますね。
Webデザイナーの資格を勉強するならどれがおすすめ?
ここまで読んできて「それでも、少しでも有利になるために資格は学んでおきたい」という方もいるかもしれません。
なのでそういった方は、もしWebデザイン資格の中でどれか一つを学ぶなら、どれが良いか、その結論だけ書いておきます。
Webデザインの資格一覧
まず前提として、Webデザインの資格には以下のものがあります。
Webデザイン技能検定
Webデザイナー検定
Webクリエイター能力検定
アドビ認定エキスパート
PhotoShop®︎クリエイター能力試験
Illustrator®︎クリエイター能力試験
HTML5プロフェッショナル認定資格
マルチメディア検定
こういったものがWebデザインの資格です。
もし資格を取るなら「Webデザイン技能検定」がおすすめ
中でも、もし資格を取るのであれば「Webデザイン技能検定」にしておきましょう。
公式サイト:http://www.webdesign.gr.jp
Webデザイン技能検定は、厚生労働省が認定している「唯一の国家資格」です。
Webデザインの資格は様々ありますが「国家資格」という点がポイントですね。Webデザインの資格の中では、企業からの認知度は高めです。
Webデザイン技能検定の試験内容は、Webデザインを始め、コーディングや、Webサイト全般の知識まで幅広く存在しています。
資格は「1級〜3級」まであります。1級と2級は実務経験が必要であるため、初心者であれば3級となります。この資格は国家資格ですし、企業によっては評価してくれる可能性があります。
その他の資格だと「Webクリエイター能力認定試験」も比較的Web業界で認知のある資格です。もし資格を取るなら、前述した「Webデザイン技能検定」を検討し、もう一つ検討するなら「Webクリエイター能力認定試験」でOKです。
Webデザイナーが資格を取るより必要なこととは?【スキルを身に付けること】
Webデザインの資格を取ると、確かに就職や転職で有利になることもあります。
ですが、Webデザイナーとして活躍していきたいなら、それ以上に重要なことがあります。
それは繰り返しお伝えしている「スキル」です。
「スキルを身につけて実績を作ること」これがどんな資格よりも、最も強い武器になります。
多くのWebデザイナーや企業を見てきた結論をいうと、せっかく同じ時間を投下するなら、資格を取るよりも、何か一つでもスキルを身につけ、Webサイトなり、制作実績を作った方が良いですね。
その方が企業からの評価は間違いなく高くなります。結果、Webデザイナーへ就職・転職することも、副業や在宅ワークとして、個人で収入を得ることにも繋がります。
Webデザイナーになるなら、どんなスキルを身につければいい?
例えば以下のスキルは、Webデザイナーとして働く上で最も必要なスキルです。
1. HTML/CSS
2. JavaScript
3. Photoshop
4. Illustrator
5. Webサイト制作・デザインの実践スキル(PHPやWordPressの知識など)
上記のスキルはWebデザイナーの仕事で密接に関わる仕事です。こういったスキルを身に付けるために時間を使った方が、確実に将来に繋がります。
なお、具体的なスキル習得方法や、Webデザイナーを目指すステップは「Webデザイナーになるには?「未経験でもなれる方法」と「NGな方法」をともに解説」の記事でNG事例とともに解説しています。

上記を参考にしながら行動すれば、最短でWebデザイナーとして就職したり、副業や在宅ワークもできるようになりますよ。
将来的にはUIUXデザインやマーケティングスキルもおすすめ
さらに言えば、Webデザインのスキルを一通り学んだら、
- UI・UXデザイン
- Webマーケティング
こういったスキルも身につけると尚良いです。そうすればWebデザイナーだけでなく、UIUXデザイナーやWebディレクターといったキャリアも拓けます。
上記職種は、Webデザイナーからのキャリアアップにも最適です。特にUI/UXデザイナーは市場価値が高く、リクルートなどの大企業も喉から手が出るほど欲している職種です。
このように「資格を取るか」「スキルを身に付けるか」で選べる未来の選択肢が変わってくるからこそ、どちらに時間を使うかが重要なんですよね。

まとめ
・Webデザイナーに資格は必要ない2つの理由
— Webデザイナーは資格がなくてもできる仕事だから
— Webデザイナーは資格よりもスキルが重視されるから
・唯一資格を取るなら、国家資格のWebデザイン技能検定がおすすめ
・Webデザイナーは資格を取るよりもスキルをつけた方が良い
・まずはWebデザインの基本・実践スキルから
・ゆくゆくはUIUXデザイン、Webマーケティングなど幅を広げると、キャリアの選択肢が広がる
Webデザイナーとしてスキルを磨いていけば、Webデザイナーとして就職や副業、在宅ワークができるだけでなく、別職種へのキャリアアップの道も多数存在します。
資格を取ることも選択肢の一つですが、かける時間や労力に対し、得られるものが少なくなりがちです。
だからこそ「スキル」を磨き「実績」を作ることに時間を投下した方が、得られるものは大きくなるのでおすすめですよ。
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